転職の内定後に行う給与交渉メールの書き方|成功につなげる構成・文例・注意点を解説
転職活動のゴールが見えた「内定獲得」ですが、提示された条件が希望より低い場合、「給与交渉のメールを送っても大丈夫か?」「失礼にならない言い回しは?」と悩む方は少なくありません。
しかし、内定後は交渉可能なラストチャンスでもあり、丁寧で論理的なメールを通じて希望条件を伝えることは、ごく一般的な行為です。
この記事では、「転職 内定後 給与交渉 メール」というキーワードに基づき、交渉メールのベストなタイミング、書き方、実際の例文、成功させるポイント、NG表現までを詳細に解説します。
内定後に給与交渉をするのは「失礼」ではない
内定後に提示された年収や待遇に納得がいかない場合、交渉すること自体は正当な権利です。
企業側も「オファー提示は交渉のスタート」と考えているケースが多く、特に中途採用ではある程度の交渉を想定しています。
ただし、交渉の伝え方やタイミングを誤ると、印象を悪くしたり、最悪の場合オファーが撤回される可能性もあるため、丁寧かつ戦略的なメール文面が不可欠です。
給与交渉メールを送る最適なタイミング
フェーズ | 交渉の可否 | ポイント |
---|---|---|
最終面接前 | × 不適切 | まだ企業がオファーを出していない段階 |
内定通知を受けた直後(オファーレター提示後) | ◎ベスト | 条件が明確になった時点で交渉可能 |
オファー受諾後 | △ 遅い | 承諾は合意と見なされ、交渉が困難になる |
入社直前/入社後 | × 遅すぎる | 誠実さを疑われる恐れあり |
給与交渉メールの構成とポイント
▶ 構成の流れ
- 感謝の気持ち
- 条件提示に対する前向きな姿勢
- 希望条件とその根拠
- 企業側への配慮とお願い
- 丁寧な締めの挨拶
給与交渉メールの文例(転職・内定後)
件名:内定通知に関するご相談
〇〇株式会社
採用ご担当者様お世話になっております。〇〇〇〇です。
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
貴社の事業内容やビジョンに深く共感しており、内定をいただけたことを大変光栄に思っております。一点、条件面についてご相談させていただきたくご連絡いたしました。
ご提示いただいた年収〇〇〇万円につきまして、現職の年収(〇〇万円)および今回の業務内容と責任範囲を踏まえると、
可能であれば年収〇〇〇万円前後でご調整いただけますと幸いです。ご無理のない範囲で構いませんので、一度ご検討いただけますと幸いです。
今後もより一層の貢献ができるよう努めてまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
〇〇〇〇(氏名)
電話番号/メールアドレス
希望年収を伝えるときの表現例
表現 | 説明 |
---|---|
「年収〇〇万円前後をご検討いただけると幸いです」 | 交渉の余地を残す柔らかい言い回し |
「現職と同水準での年収をご考慮いただけますとありがたく存じます」 | 現状維持希望を理性的に伝える |
「今回の業務内容と責任範囲を踏まえますと…」 | 金額だけでなく役割の根拠を示す |
給与交渉メールで避けるべきNG表現
NG表現 | 理由 |
---|---|
「この年収では承諾できません」 | 一方的・高圧的な印象を与える |
「他社はもっと提示額が高い」 | 比較は避ける。信頼を損なう可能性 |
「最低でも〇〇万円でないと無理です」 | 条件の押しつけに見えやすい |
「交渉が無理なら辞退します」 | 脅しのように受け取られやすい |
給与交渉の結果にかかわらず送るべきフォローアップメール
交渉成立・不成立にかかわらず、お礼メールの送付は社会人マナーとして必須です。
▶ お礼メールの例文
件名:給与条件に関するご返答への御礼
〇〇株式会社
採用ご担当者様お世話になっております。〇〇〇〇です。
このたびは、給与条件に関するご相談にご対応いただき、誠にありがとうございました。
ご多忙の中、ご検討いただけたことに深く感謝申し上げます。ご提示いただいた条件をふまえ、ぜひ入社させていただきたいと考えております。
入社後は、より一層の成果でお応えできるよう努めてまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。敬具
まとめ|給与交渉メールは丁寧に・論理的に・誠実に
給与交渉は内定後に行う最後の重要プロセスです。感謝と尊重の気持ちを込めた丁寧なメールで、希望条件とその根拠を明確に伝えることが成功のカギとなります。
✅ 最後に押さえておきたいポイント
- 給与交渉は「内定通知直後」に行うのがベストタイミング
- 希望条件と理由(現職年収、職務内容、責任範囲)をセットで伝える
- メール文面は誠実で丁寧な言葉を選び、柔らかい交渉姿勢を示す
- 交渉後は結果に関わらず、お礼メールを必ず送ることで信頼を築く
交渉は「要求」ではなく「対話」。あなたの価値と意欲を、正しく伝える一通のメールが、理想の転職条件を実現する一歩になります。