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転職における給与交渉の金額設定|希望額の伝え方と根拠の示し方、成功のポイントを徹底解説

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転職活動の終盤で企業から内定通知を受け取ると、多くの求職者が直面するのが「給与交渉」の場面です。その中でもとりわけ重要なのが、**どのくらいの金額を希望すべきか?**という問題です。高すぎればリスクになり、低すぎれば後悔につながる──。
この判断は、内定を承諾するかどうかにも大きく影響します。

この記事では、「転職 給与交渉 金額」というキーワードをもとに、給与交渉時の金額設定の考え方、企業側の視点、相場の確認方法、金額の伝え方、成功の実例、注意点を網羅的に解説します。


転職時における給与交渉の前提

給与交渉では、ただ希望額を伝えるのではなく、「その金額に合理的な根拠があるか」が問われます。
企業側は、提示する年収が“自社の賃金制度”“同職種内でのバランス”“候補者の市場価値”と整合性が取れているかを重視します。


給与交渉で希望金額を決める際の判断基準

観点内容
✅ 現職年収との比較一般的には「5〜15%増」が現実的
✅ 担当業務・責任の重さマネジメント・新規プロジェクト主導・専門スキルなどがある場合は高めに設定
✅ 業界・地域の相場同職種・同エリアの給与帯を調査(doda・OpenWork・求人票などが参考)
✅ 企業の規模や給与レンジスタートアップと大企業ではそもそも支給可能な幅が異なる
✅ 給与以外の条件も総合考慮福利厚生・残業・リモート可否・手当含めて“実質手取り”で比較

金額の決め方:現職ベースでの希望額算出例

  • 現職年収:450万円
  • 転職先ポジション:業務範囲・責任ともに拡大予定
  • 希望年収レンジ:480〜500万円(+7〜11%)

▶ ポイント

  • レンジで提示することで交渉の余地を残す
  • 一方的な希望でなく「前職+業務内容+相場」で算出していることを示す

給与交渉における希望金額の伝え方(例文)

▶ エージェント経由の場合

現在の年収は約450万円で、業務内容・役割が拡大することを踏まえ、
希望年収は480〜500万円を目安に考えております。

企業様にもご無理のない範囲で構いませんので、ご調整のご相談をお願いできればと思います。


▶ 企業へ直接伝える場合(メール例)

このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
一点、条件面についてご相談させていただければと存じます。

現在、年収は約〇〇万円をいただいており、今回のポジションにおける職務内容や責任の重さを踏まえ、
可能であれば〇〇〇〜〇〇〇万円の範囲でご検討いただけますと幸いです。

ご無理のない範囲で構いませんので、何卒ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。


金額交渉が成功しやすい条件とパターン

成功パターン理由
希望年収が「相場+スキル」で納得できる水準企業も合理的と判断しやすい
転職理由と年収希望が一貫している例:「責任ある立場で働きたい=それに見合った対価を希望」
他社の内定や面接が進んでいる「競合性」が働き、企業側も調整に前向きになる

金額交渉でよくある失敗と注意点

NG例解説
❌ 相場より大幅に高い金額を提示企業から「交渉姿勢が強すぎる」「文化に合わない」と見られる
❌ 「生活費的に苦しいので…」と私情で交渉ビジネスの交渉として受け止められにくい
❌ 数字の裏付けが曖昧「なんとなく」での金額は説得力ゼロ
✅ 客観的な根拠と丁寧な口調を忘れずに信頼感を保ったまま交渉できる

年収アップを成功させた実例

▶ ケース①:営業職(30代)

  • 現年収:500万円
  • 提示年収:510万円
  • 希望:550万円(理由:マネジメント経験あり・新規開拓実績)
  • 結果:540万円で内定承諾

▶ ケース②:UI/UXデザイナー(20代)

  • 現年収:400万円
  • 提示年収:400万円
  • 希望:420万円(スキル+転居あり)
  • 結果:年収は据え置き、代わりに住宅手当+リモート手当が追加

まとめ|給与交渉の金額設定は「相場」「実力」「論理」が鍵

給与交渉における金額の提示は、単なる希望ではなく「自己評価と市場価値のすり合わせ」です。
根拠ある金額提示をし、誠実な態度で交渉すれば、企業側も前向きに受け入れる可能性が高まります。


✅ 最後に押さえておきたいポイント

  • 給与交渉は“金額+根拠”のセットで伝えるのが鉄則
  • 相場や前職年収に対して5〜15%増が現実的ライン
  • 一方的な要求ではなく“相談”の姿勢で印象を損なわない
  • 希望年収は「レンジ」で提示すると交渉の幅が広がる

あなたの経験と実績に見合った報酬を得るために、正しく・丁寧に給与交渉を進めていきましょう。

ABOUT ME
ライト
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キャリアアドバイザー
人材サービス会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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