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転職の年収交渉は「2回目」に行っても大丈夫?再交渉を成功させる進め方と注意点

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転職活動において、志望する企業から無事に内定を獲得し、労働条件通知書を手にした際、「一度提示された年収について相談したものの、希望した金額に届かなかったため、もう一度交渉しても良いのだろうか」「一度出した返事を覆して2回目の年収交渉を行うことは、マナー違反になって内定が取り消されるのではないか」と、強い不安や疑問を抱く転職者は少なくありません。自身のこれまでの経験やスキルを正当に評価してもらい、納得のいく適正な給与を得たいと願うことは当然の権利ですが、条件の調整を何度も繰り返すことには、企業との信頼関係を損ねるリスクが伴います。結論から申し上げますと、一度提示された条件に対して2回目の年収交渉を行うことは、状況や理由が明確であれば絶対に不可能というわけではありませんが、企業の心証を悪化させる可能性が高いため、極めて慎重かつ例外的な対応が必要となります。この記事では、年収交渉の2回目を行うことが原則として難しい理由をはじめ、例外的に再交渉が受け入れられるケース、万が一2回目の相談を行う場合の具体的な進め方や伝え方、そして注意点について、詳しく解説します。

なぜ転職の年収交渉を「2回目」に行うことは難しいのか?

まずは、一度条件のすり合わせを行った後に、再び追加の交渉や再度の引き上げを求めることが、なぜビジネスの場において敬遠されやすいのか、その背景にある仕組みと企業側の心理について正しい理解を深めておくことが大切です。

企業側の社内決裁プロセスに大きな負担がかかる

企業が中途採用者の年収を決定し、労働条件通知書を提示するまでには、採用担当者だけでなく、配属先の責任者や人事部、さらには経営層や役員会による厳格な社内決裁プロセスを経ています。一度提示された条件に対して求職者が相談を行い、企業側が社内で再度調整を行って回答を出した後に、さらに「やはりもう少し上げてほしい」と2回目の交渉を持ちかけることは、社内の決裁手続きを二度手間、三度手間させることになります。企業側に「キリがない人物である」「入社後も条件面でトラブルになるかもしれない」という強い懸念を与えてしまう原因となります。

最初の交渉で誠実に条件が話し合われているという前提

通常、内定受領後の検討期間内に行う1回目の年収交渉こそが、お互いの条件をすり合わせるための公式かつ唯一のチャンスとして設計されています。そのため、1回目の交渉ですでに企業側が譲歩してくれたにもかかわらず、さらなる上乗せを要求することは、誠実なコミュニケーションの原則から外れてしまうと捉えられることが多くなります。

例外的に「2回目の年収交渉」が受け入れられるケース

原則として2回目の交渉は避けるべきですが、以下のような特段の事情や客観的な状況の変化が存在する場合には、例外的に再度の相談が受け入れられる余地が生じます。

1. 他社からの内定によって提示条件に明確な差が生じた場合

1回目の交渉を行っている最中、またはその直後に、別の志望企業から正式に内定を獲得し、そちらの提示年収が第一志望企業の提示額を大きく上回っているという客観的な事実が発生したケースです。この場合、「第一志望である貴社に入社したい気持ちに変わりはないが、他社からの条件提示をふまえて、再度少しだけご検討いただくことは可能か」という形で、やむを得ない理由として伝えることができます。

2. 提示された労働条件通知書の内容に重大な誤解や食い違いがあった場合

最初に提示された条件や、面談の場で説明された基本給・賞与の想定と、実際に届いた労働条件通知書の細部(みなし残業代の有無や賞与の算定基準など)に明確な食い違いがあり、実質的な年収が想定を大きく下回っていたような場合です。この確認や修正の要請は、交渉というよりも「条件の正確なすり合わせ」に該当するため、企業側も自然に受け入れることができます。

やむを得ず2回目の年収交渉を行う場合の具体的な伝え方とフレーズ

どうしても2回目の交渉を行わなければならない状況にある場合は、企業への謝罪と最大限の配慮を示しながら、極めて謙虚なトーンで相談を持ちかける必要があります。

1. 誠実な謝罪と「これが最後の相談である」という意思表示

2回目の連絡を入れる際は、一度回答をもらったにもかかわらず再度時間を割いてもらっていることに対する深いお詫びを最初に述べます。また、これが最終的な判断材料になるということを明確にし、何度も条件変更を繰り返す印象を与えない工夫が求められます。

2. 2回目の相談で使える具体的なフレーズ例

メールや口頭での伝え方例:

「この度は、私たちの再度の相談に対してご検討いただき、また新たな条件をご提示いただきまして誠にありがとうございました。貴社の温かいご対応に深く感謝しております。

いただきましたご提案を社内で真摯に検討させていただいたのですが、実は並行して選考を進めておりました他社様より、今回の提示額を上回る条件での内定通知を正式に頂戴いたしました。私といたしましては、事業内容や社風、選考を通じて強く志望しております貴社でぜひ働きたいという気持ちが一番にございます。

大変不躾なお願いで、一度ご検討いただいた後に再度このようなお話を申し上げるのは心苦しいのですが、もし可能でございましたら、他社様の条件も踏まえて、年収面についてもう一点だけご考慮いただくことは可能でしょうか。これが最後の確認となりますので、ご社内の規定等で難しい場合でも、真摯に受け止めさせていただきたく存じます。」

2回目の年収交渉で絶対に避けるべき注意点とNG行動

再交渉を行うにあたり、対応を誤ると一気に内定が取り消されたり、入社前の段階で信用を完全に失ったりするリスクがあるため、以下の点に厳重な注意が必要です。

虚偽の他社内定を口実に使わないこと

「他社からもっと高い条件が出ている」と嘘をついて2回目の引き上げを強要することは絶対に避けるべきです。証明書類の提出を求められた際に発覚した場合、信用を失うだけでなく、悪質な背信行為として内定が取り消される原因となります。

交渉が受け入れられなかった場合の強硬な態度は厳禁

2回目の交渉に対して、企業側から「これ以上の上乗せは予算上どうしても難しい」と回答があった場合、そこで不満を露わにしたり、「それなら辞退します」と脅すような態度をとることは厳禁です。再交渉を受け入れてもらえなかった場合は、企業側の判断を尊重し、冷静にその条件で入社するかどうかを最終判断することが求められます。

ABOUT ME
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キャリアアドバイザー
人材サービス会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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