2025.04.22

年収交渉で「他社比較」は使っても良い？適切な伝え方と注意点・成功のコツを解説

ライト

「他社の方が条件が良いけど、それを年収交渉で伝えていいの？」
「他社比較を交渉材料にしたら、印象が悪くならない？」
「どう伝えれば強引にならず、評価を下げずに年収交渉を進められる？」

転職活動では複数の企業を並行して受けるのが一般的です。そんな中で、「他社の提示条件の方が年収が高い」という状況は珍しくありません。ではその情報を年収交渉の材料として使うのは適切なのか？ ― 答えは「使い方次第で効果的にも逆効果にもなりうる」です。

この記事では、「年収交渉他社比較」をテーマに、他社の条件を交渉に活かす正しい伝え方、注意点、成功するためのポイントを詳しく解説します。

Contents

他社比較を年収交渉に使うのはアリかナシか？
他社比較を用いた年収交渉が有効なタイミング
年収交渉で他社比較を伝えるときの正しい構成
実際の伝え方【面談・メールの例文】
- ▶ 面談・口頭交渉の場合
- ▶ 年収交渉メール文例（他社比較を含む）
他社比較を活用した年収交渉の注意点
他社比較を交渉に活かすための3つのコツ
まとめ｜他社比較を使った年収交渉は“誠意＋論理”が鍵
- ✅ 成功のためのチェックリスト

他社比較を年収交渉に使うのはアリかナシか？

✅ 基本的にはアリ。ただし「言い方」と「意図」が重要

他社の条件を引き合いに出すこと自体はNGではありません。
ただし、企業によっては「駆け引きの材料にされている」と受け取る場合もあり、伝え方を誤ると印象を悪くするリスクも。

✔ 伝えてOKなケース：

客観的な比較材料として丁寧に提示する場合
あくまで入社意欲があり、その上での相談である場合
誠実かつロジカルな説明ができる場合

✖ NGになるケース：

条件だけを並べて「金額勝負」を仕掛けるような交渉
「他社はこれだけ出す。だから上乗せして」といった強引な言い方
駆け引きのように話すことで入社意欲が疑われるケース

他社比較を用いた年収交渉が有効なタイミング

タイミング	有効度	理由
書類提出時	✕	評価前に交渉材料を出すのは逆効果
面接時（途中段階）	△	基本は聞かれた場合のみ簡潔に答える
内定提示後（オファー面談）	◎	最も調整しやすいタイミング
内定承諾後	✕	誠意を疑われるリスクが高まる

年収交渉で他社比較を伝えるときの正しい構成

入社意欲を最初に明確に伝える
他社の提示条件を事実として簡潔に述べる
自社で働きたい理由を添える
年収調整の相談であることを丁寧に伝える

実際の伝え方【面談・メールの例文】

▶ 面談・口頭交渉の場合

「御社の事業内容や職場の雰囲気に大変魅力を感じており、入社を前向きに検討しております。
一点だけ、年収についてご相談させていただければと思います。
実は他社からも内定をいただいており、そちらは年収〇〇万円という条件です。
私としては御社での業務内容に惹かれており、可能であれば同程度または近い条件をご検討いただけると大変ありがたく思います。」

▶ 年収交渉メール文例（他社比較を含む）

件名：オファー条件に関するご相談（氏名）

〇〇株式会社
採用ご担当者様

お世話になっております。〇〇〇〇です。
このたびは内定およびご提示いただいた条件につきまして、誠にありがとうございます。

御社の業務内容やビジョンに深く共感しており、入社を前向きに検討しております。

その上で、1点ご相談させていただきたくご連絡いたしました。

実は他社からも内定をいただいており、そちらでは年収〇〇万円の提示を受けております。
私としては、御社での業務に非常に魅力を感じており、できれば長く貢献したいと考えております。
つきましては、可能であれば同水準、またはそれに近い年収条件でのご検討をいただけますと幸いです。

あくまで相談ベースでございますが、前向きにご検討いただければ幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。

氏名
連絡先

他社比較を活用した年収交渉の注意点

注意点	内容
金額だけを主張しない	「なぜ御社で働きたいのか」を必ずセットで伝える
交渉のトーンは柔らかく	「検討いただけますと幸いです」といった相談ベースの表現が◎
情報は正確に	他社の条件を誇張すると信用を失う
比較するのは1社までにとどめる	複数社を並列に出すと「どこでもいい人」に見られやすい
入社意欲を何度も伝える	他社と比較しても「御社が第一希望」と伝えることが大切