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オファー面談での年収交渉に「他社」の情報を使うのはアリ?適切な伝え方と注意点を解説

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転職活動において、複数の企業から内定が出ることは珍しくありません。その際、オファー面談では年収や勤務条件の最終確認が行われますが、他社の提示条件を参考にしながら年収交渉をしたいと考える方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、「他社の名前を出すと印象が悪くなるのでは?」「条件だけを比較するように思われないか?」という不安もつきものです。

この記事では「オファー面談 年収交渉 他社」というキーワードを軸に、他社オファーを交渉材料として活用する際の考え方、適切な伝え方、成功のコツ、注意点を具体的に解説します。


オファー面談とは?最終的な条件調整の場

**オファー面談(オファーミーティング)**は、内定を出した企業が候補者に対して正式な雇用条件を提示する場です。以下のような内容が提示され、求職者からの確認や相談も受け付ける時間として設定されます:

  • 年収(基本給・賞与・手当など)
  • 勤務地・ポジション・就業時間
  • 入社日・試用期間・福利厚生

この面談では、交渉がまだ可能な最終段階であることが多いため、年収について相談したい場合にも絶好のタイミングです。


オファー面談で「他社」の情報を年収交渉に使うのはNG?

✅ 一般的には「あり」、ただし“言い方次第”

オファー面談で他社の条件を参考に年収交渉を行うこと自体は、ビジネス上の交渉手段としては許容される範囲内です。特に、複数企業からオファーを得ていることは、あなたが市場で評価されている証拠でもあります。

ただし、企業同士を比較して優劣をつけるような言い方や、「他社の方が高いから上げてほしい」といった押しつけ的な表現はNGです。交渉成功のカギは、あくまでも「入社したい」という意志と「誠意ある伝え方」にあります。


他社情報を用いた年収交渉の進め方|3つのステップ

① 提示条件に対して感謝と前向きな姿勢を伝える

まずは、条件を提示してくれたことへの感謝を述べ、入社を前向きに考えていることを伝えることが基本です。

「このたびは条件をご提示いただき、誠にありがとうございます。御社のビジョンやプロジェクト内容に大変共感しており、入社についても前向きに検討しております。」


② 他社オファーの存在を控えめに伝える

社名を出す必要はありませんが、事実として他社からもオファーを得ている旨を誠実に伝えましょう

「実は、他にもご縁をいただいている企業があり、同時期にオファーをいただいている状況です。」


③ 希望額と調整理由を提示し、相談ベースで伝える

他社よりも年収が低い場合でも、「貴社で働きたい」という意志を前提に、できるだけ柔らかく相談することが大切です。

「他社からは〇〇万円程度のご提示をいただいておりますが、御社の業務内容により魅力を感じております。
可能であれば、条件面でも近づけていただけると非常にありがたく存じます。」


実践的な言い方|他社を意識した年収交渉フレーズ例

シーン丁寧な言い回し例
他社オファーの存在を伝える「現在、他社からもご縁をいただいている状況です。」
条件差に言及する「年収面では他社から〇〇万円程度のオファーをいただいておりますが…」
入社意欲の明示「御社での業務の方が、自身のスキルをより活かせると感じております。」
調整依頼「可能であれば、〇〇万円程度の水準でご調整いただけますと大変ありがたく思っております。」

他社オファーを用いた交渉メールの例文

件名:ご提示条件に関するご相談(氏名)

株式会社〇〇
採用ご担当者様

お世話になっております。
このたびはオファー面談にてご丁寧にご説明をいただき、誠にありがとうございました。

ご提示いただいた条件について、入社を前向きに検討しておりますが、
一点、年収面についてご相談させていただきたく、ご連絡を差し上げました。

実は、他社からもご縁をいただいており、年収面では〇〇万円程度の提示をいただいている状況です。

ただ、御社での業務内容や成長環境により魅力を感じており、
ぜひ貴社で働かせていただきたいという気持ちは変わっておりません。

可能であれば、年収条件を〇〇万円程度にご調整いただけますと、大変ありがたく存じます。
ご多忙の中恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

氏名:山田 太郎
メールアドレス:xxx@example.com
電話番号:090-xxxx-xxxx


他社オファーを使った交渉での注意点

注意点解説
他社名は極力出さない特に競合他社の場合、信頼を損ねる要因になることも
他社条件を「比較材料」にしないあくまで自分の希望と市場価値を丁寧に伝えることが重要
決して脅しにしない「上げてくれないなら辞退する」といった言い方はNG
複数企業の進捗状況を整理しておくオファーのタイミングがズレていると交渉が難しくなるため、スケジュール管理も大切

まとめ|オファー面談で他社オファーを活かした年収交渉は“誠実さ”がカギ

オファー面談 年収交渉 他社」という場面では、交渉そのものが悪印象を与えることはなく、言い方や伝えるタイミング・姿勢によって結果は大きく変わります。

企業側も競争が激しい中で優秀な人材を確保したいと考えており、誠実で論理的な交渉には前向きに応じるケースも多く見られます。


✅ 成功のためのまとめポイント

  • オファー面談は年収交渉の最終タイミング
  • 他社オファーは「比較」ではなく「参考材料」として活用
  • 必ず「入社意欲」と「丁寧な姿勢」をセットで伝える
  • 希望額には市場相場や前職年収などの根拠を添える
  • 条件ではなく“キャリアと貢献意欲”で交渉する

他社のオファーをうまく活用しながらも、最も重視すべきは**「企業にどれだけ本気で入社したいか」**という姿勢です。信頼を損なわず、納得のいく条件で新しい一歩を踏み出しましょう。

ABOUT ME
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キャリアアドバイザー
人材サービス会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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