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転職の給与交渉は「前職の給与」が基準になる?年収アップを叶える伝え方と進め方

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転職活動において、志望企業から内定を獲得し、いざ給与交渉の段階になった際、多くの人が直面するのが「前職の給与」の扱いです。これまでの経験やスキルを正当に評価してもらい、少しでも年収をアップさせたいと考える一方で、企業から現在の年収を聞かれた際に、どのように答えれば有利に交渉を進められるのか、悩む方は少なくありません。日本の転職市場において、前職の給与額は、採用企業が新たな給与を決定する上で、非常に重要な基準として扱われます。この記事では、給与交渉において前職の給与が持つ意味合いから、正しい伝え方、そして、前職の給与をベースにしながらも、安全に年収アップを目指すための具体的な進め方について、詳しく解説します。

転職の給与交渉において前職の給与が持つ意味

中途採用における給与決定のプロセスにおいて、企業側が前職の給与をどのように捉え、どのように活用しているのかを理解しておくことが、交渉の第一歩となります。

企業は前職の給与を評価の重要な指標としている

企業が中途採用を行う際、応募者のスキルや業務遂行能力を面接だけで完全に把握することは、非常に困難です。そのため、前職の企業が、その人材に対してどの程度の給与を支払っていたのかという客観的な事実は、応募者の能力やビジネスパーソンとしての価値を推し量るための、極めて信頼性の高い指標として扱われます。前職での評価に基づく給与額は、転職先での活躍を期待する上での、一つの保証のような役割を果たしていると言えます。

前職の給与をベースに基本給や待遇が算出される

多くの日本企業では、あらかじめ定められた社内の給与テーブル(等級制度)が存在しますが、中途採用者の初任給を決定する際には、既存社員とのバランスを考慮しつつも、前職の給与額を一つの基準として算出するケースが一般的です。前職の給与水準を大きく下回る提示をしてしまうと、内定辞退のリスクが高まるため、企業側も可能な限り、前職と同等、あるいはそれ以上の待遇を用意しようと調整を図ります。つまり、前職の給与額は、交渉をスタートさせるための明確なベースラインとなるのです。

前職の給与額を企業へ伝える際の重要な注意点

面接時や内定後の面談において、前職の給与額を尋ねられた際、少しでも高い条件を引き出したいという思いから、伝え方を誤ってしまうと、思わぬトラブルを招く危険性があります。

源泉徴収票で確認されるため虚偽の申告は絶対にNG

給与交渉を有利に進めるために、実際の年収よりも高い金額を申告することは、いかなる理由があっても絶対に避けるべき行為です。入社手続きの際、企業には前職の源泉徴収票を提出することが法律で義務付けられており、そこで正確な給与額が確実に判明します。虚偽の申告が発覚した場合、経歴詐称として企業からの信頼を完全に失い、最悪の場合、内定の取り消しや、入社後の懲戒処分の対象となる可能性もあるため、必ず正確な事実を伝える必要があります。

額面金額だけでなく各種手当や賞与を含めた総額を把握する

企業へ前職の給与を伝える際は、毎月振り込まれる手取り額ではなく、税金や社会保険料が引かれる前の「額面金額」の総額を伝えるのが、正しいルールです。この際、基本給だけでなく、時間外手当(残業代)、住宅手当、役職手当といった各種手当や、年間に支給された賞与(ボーナス)も含めた、正確な年収総額を把握しておくことが重要です。自身の待遇を正確に伝えておかなければ、企業側が本来よりも低い基準で給与を算出してしまい、結果的に年収が下がってしまうリスクが生じます。

前職の給与を基準に年収アップを成功させる交渉の進め方

前職の給与額を正しく伝えた上で、そこからさらに希望する年収へと引き上げてもらうためには、論理的で誠実なアプローチが求められます。

交渉のタイミングは「内定通知後から承諾前」を厳守する

給与交渉を行うべき最も適したタイミングは、すべての選考を通過し、企業から正式に内定通知や労働条件通知書を受け取った後から、内定承諾書にサインをして提出するまでの期間に限定されます。選考の途中で待遇面ばかりを主張すると、仕事への熱意を疑われてしまいます。また、内定承諾書を提出した後に条件の変更を申し出ることは、契約違反とみなされるため、必ずこの検討期間内に、すべての話し合いを終えておく必要があります。

前職での具体的な実績と市場価値を根拠として提示する

前職の給与以上の金額を企業に納得してもらうためには、感情論ではなく、客観的な証拠に基づく論理的な説明が不可欠となります。前職で達成した売上実績、業務効率化によるコスト削減効果、あるいは、同業他社における一般的な給与相場などを、明確なデータとして整理します。自身の持つ専門スキルが、新しい職場でどのように企業の利益に貢献できるのかを説明し、希望額を支払うだけの投資価値があることを、冷静に証明することが求められます。

強気な要求ではなく謙虚な「相談」のスタンスを貫く

企業へ条件の引き上げを持ちかける際は、「この金額が出なければ入社を辞退する」といった高圧的な態度をとることは、極めて危険です。既存の社員とのバランスを考慮しなければならない企業に対して、一方的な要求を押し通そうとすると、協調性に欠ける人物であると判断され、内定を取り消されるリスクが高まります。まずは、内定を出してくれたことへの感謝と入社意欲を伝え、「これまでの実績を踏まえ、少しご相談させていただくことは可能でしょうか」と、あくまで相手に判断を委ねる謙虚なスタンスを維持することが、円滑に交渉を進めるためのコツとなります。

ABOUT ME
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キャリアアドバイザー
人材サービス会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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