第二新卒でデザイナーへ転職!年収アップを叶える給料交渉の進め方
学校を卒業して数年以内の、第二新卒としてWebデザイナーやグラフィックデザイナー、UI/UXデザイナーなどのクリエイティブ職への転職を目指し、自身のデザインスキルや表現力を磨きながら年収アップを実現したいと考えた際、実務経験がまだ浅い立場であっても本当に給料の交渉など受け入れてもらえるのだろうか、あるいは、第二新卒という立場でデザイン業界へ転職するにあたり、どのように給料交渉を進めれば、企業からの評価を損ねずに納得のいく年収を獲得できるのだろうかと、不安や疑問を抱く方は、決して少なくありません。
企業のブランド価値向上やデジタルサービスのUI/UX改善において、若いクリエイターの感性や新しい技術を柔軟に吸収する姿勢は、多くの企業で非常に強く求められています。デザイン業界特有の採用背景や、ポートフォリオによる実務評価、スキルに応じた給与体系を正しく把握し、適切なタイミングと手順で給料交渉を行うことができれば、実務経験が浅い第二新卒であっても、企業側からの評価を損ねることなく、希望する条件を引き出すことは、十分に可能です。この記事では、デザイナーを目指す第二新卒の転職事情をはじめ、適正年収を見極める準備、オファー面談でのスマートな給料交渉の進め方、そして、選考時に絶対に避けるべきNG行動について、詳しく解説します。
第二新卒におけるデザイナーの転職市場と給与事情
まずは、第二新卒のビジネスパーソンがデザイナーを目指して転職活動を行う際、企業側がどのような基準で評価を下し、給料が決定されるのか、その基本的な仕組みについて、正しい理解を深めておくことが大切です。
企業がデザイナーの第二新卒に求めるポテンシャルとポートフォリオ
即戦力としての豊富な実務経験が重視されがちなデザイン業界ですが、第二新卒の採用においては、前職での勤務期間が数年であったとしても、これまでに制作した制作物をまとめた「ポートフォリオ」のクオリティや、デザインの意図を論理的に説明する力が、最も重く評価される傾向にあります。
実務経験が数年未満であったとしても、独学や前職の業務で培ったスキルレベルが高く、クライアントの課題をデザインで解決しようとする思考プロセスが示されていれば、企業側は「入社後も自ら学び、早く戦力に成長するだろう」というポテンシャルを見出します。また、マーケティングへの理解や、コーディングなどの周辺スキルをあわせて備えている場合は、さらに高い評価につながるケースが多く存在します。
デザイナーの給与体系と年収アップの可能性
デザイナーへの転職を考える際、業界全体の給与水準に対する不安や、経験不足による初期設定の年収への懸念を抱く声は、多く聞かれます。
入社直後の基本給自体は、企業が定める等級や、年齢および前職での実績に応じた給料テーブルに当てはめて決定されるため、前職での経験年数を考慮しつつも、企業のベースラインに沿って設定されることが、一般的です。しかし、デザイン業界では、個人のスキルアップや担当するプロジェクトの成果、ディレクション業務への移行などによって、市場価値が飛躍的に上昇しやすい環境です。入社後に実力を発揮して優れたアウトプットを出し、事業の成長に貢献していくことで、昇給や昇格を通じて、若手のうちから年収を大きく伸ばしていくことが可能な環境が、整っています。給料交渉においては、目先の基本給だけでなく、スキルアップの環境や昇給の仕組みを含めた、総合的な報酬体系の伸びしろを正しく把握しておくことが、非常に重要となります。
適正な給料水準を見極めるための事前準備
志望する企業から納得のいく給料を引き出すためには、交渉の場に臨む前に、現在の自身の正確な年収と、市場における客観的な価値を正しく把握しておく、事前準備が欠かせません。
現在の年収を額面の総支給額で正確に把握する
自身の給与水準を比較し、検討する上で基準となるのが、現在または前職での正確な年収です。この際、毎月銀行口座に振り込まれる手取り額で計算するのではなく、税金や社会保険料が控除される前の、基本給に各種手当や賞与を加えた、額面の総支給額を算出することが、絶対的なルールとなります。直近の源泉徴収票や給料明細を確認し、現在の正確な給与水準を把握しておくことで、転職先から提示された条件が、自身のスキルやポートフォリオのクオリティに対して適正であるかを、冷静に判断することができます。
デザイン業界における客観的な市場相場をリサーチする
自身の適正な給料水準を見極めるためには、労働市場の客観的なデータに触れることが、最も効果的です。転職サイトやクリエイティブ業界に特化した求人情報を活用し、自身が志望する分野や規模の企業において、第二新卒層のデザイナーがどのような給料レンジで採用されているのかを調べ、おおよその相場観を掴みます。前職時代の給与水準だけを基準にするのではなく、同業界・同年代における平均的な水準や、ポートフォリオの評価相場を、客観的な視点から確認しておくことが、面接時に希望年収を聞かれた際や、その後の給料交渉において、論理的で説得力のある説明を行うための、非常に有効な手段となります。
納得のいく条件を引き出す具体的な給料交渉のステップ
適切な準備と相場の把握を行った上で、志望する企業から納得のいく年収の上乗せを引き出すための、具体的な交渉ステップについて解説します。
交渉の最適なタイミングは内定獲得後のオファー面談
具体的な金額の相談や、労働条件の調整を行うのに最も適したタイミングは、企業側があなたを採用したいという意思を固めた、内定獲得後のオファー面談の場です。選考の初期段階から、自分から積極的に給料の引き上げを要求すると、クリエイティブ制作への熱意よりも、待遇を優先しているという、悪印象を与えかねません。すべての選考プロセスをクリアし、自身のポートフォリオやポテンシャルが、採用担当者やアートディレクターにしっかりと評価された状態になってから、初めて交渉のテーブルにつくことが、鉄則となります。
ポートフォリオのクオリティや学習意欲を根拠に論理的に説明する
実際の給料の引き上げを切り出す際は、個人的な生活事情を、一切排除します。これまでに制作したポートフォリオの成果物や、リサーチによって調べた業界での客観的な市場相場、そして、新しい環境でいかに早く業務を吸収し、デザインを通じて事業の成果に貢献できるかというポテンシャルをベースに、話を組み立てます。提示いただいた魅力的な条件に大変感謝しておりますが、自身のこれまでに培った制作スキルやポートフォリオの内容、市場における同業種の平均的な水準を踏まえ、基本給についてもう少し歩み寄りをご検討いただくことは可能でしょうかと、客観的な事実に基づいて論理的に説明することが、企業側を納得させる、強力な根拠となります。
企業への感謝を忘れず謙虚な相談スタンスを貫く
どれほど事前準備を入念に行い、確固たる根拠を持っていたとしても、希望額を一方的に要求として突きつけるのではなく、あくまで相談の形をとることが、ビジネスにおける重要なルールです。条件の話し合いに入る前に、経験が浅い立場でありながら、自分を高く評価して内定を出してくれた企業に対する感謝と、入社後にいち早くチームの制作フローを覚え、実力で組織の発展に貢献したいという強い意欲を、真っ先に伝えます。プロとしての自覚と、新しい組織のカルチャーへ馴染もうとする謙虚さを両立させることで、相手の心証を損ねることなく、前向きな条件調整を行うことができます。
転職活動や給料交渉で絶対に避けるべきNG行動
確認や交渉のやり取りにおいて、一歩間違えると企業からの信頼を完全に失ってしまう、致命的なNG行動について確認しておきましょう。
実績やスキルを過大に誇張した過度な給与要求
実際のデザイン制作スキルや実務経験を実際よりも大きく見せたり、未経験・第二新卒向けの市場相場を無視して高額な給料を強気に要求したりすることは、絶対に避けるべきです。デザイン業界の採用では、入社後の試用期間や実際の成果物を通じて、スキルレベルはすぐに見抜かれます。実態に合わない要求を行う人物とみなされることは、採用担当者や現場のクリエイターから敬遠される、最大の原因となります。
個人的な事情や感情論を交渉の理由にすること
新しいデザインツールや機材を買うお金がかかるから、あるいは、これまでの生活水準を維持したいからといった、個人的なプライベートの事情を、給料交渉の理由にすることは、ビジネスの場として不適切です。企業は、クリエイターのプライベートな事情を補助するために給料を支払うのではなく、業務上で提供されるデザイン上の価値や、将来のポテンシャルに対する対価として、給料を支払います。客観的な根拠を用いず、個人的な感情論を持ち出すことは、自立したビジネスパーソンとしての評価を、大きく下げる原因となります。
内定承諾の返事をした後に後出しで条件の変更を要求すること
提示された給与に一度納得して、内定承諾の意向を伝えた後や、書類を提出した後に、やっぱり給料を上げてほしいと、後出しで交渉を試みるのは、重大なルール違反です。一度交わした合意を、理由なく覆す行為は、採用担当者からの信用を完全に失墜させ、最悪の場合は、内定取り消しにつながるリスクも伴います。条件面に関する確認や交渉は、必ず内定承諾を行う前の検討期間中に、すべて完了させなければなりません。







