グローバル企業や外資系企業への転職では、英語での給与交渉(Salary Negotiation)が必要になる場面もあります。特にエンジニアやIT人材などの国際市場で評価されやすい職種では、年収や条件を英語で明確に交渉できるスキルが、キャリアの幅を広げるカギになります。
この記事では、「給与交渉 英語 転職」というキーワードをもとに、海外企業・外資系企業に転職する際の給与交渉のタイミング、英語での伝え方、例文、成功のポイント、注意点を徹底解説します。
英語で給与交渉を行う場面とは?
以下のようなケースで、英語での給与交渉が求められることがあります。
- 海外企業(シンガポール・アメリカ・ヨーロッパなど)へ転職する場合
- 外資系企業の面接や内定後のやり取りで英語を使う場合
- グローバルプロジェクトを扱う企業で、人事担当が外国人であるケース
- リモートワークで海外チームと連携するポジション
転職時の給与交渉タイミング|英語でも“基本は同じ”
タイミング | 解説 |
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✅ 内定提示(Job Offer)後 | ベストタイミング。条件交渉をしやすい |
△ 最終面接直後 | 場合により話題に出るが、控えめにすべき |
❌ オファー承諾後 | 交渉は非常に難しく、信頼を損なう恐れあり |
給与交渉で使える英語フレーズ集
▶ 基本表現(希望を丁寧に伝える)
- I really appreciate the offer and I’m very excited about the opportunity.
(内定をいただき、大変光栄ですし、この機会にワクワクしています)
- Before accepting, I’d like to discuss the compensation package in more detail.
(承諾する前に、報酬について詳しく相談させていただきたいです)
- Based on my experience and the responsibilities of the role, I was hoping for a salary around $〇〇〇〇〇.
(私の経験と職務内容を踏まえると、年収〇〇ドル程度を希望しています)
▶ 根拠を説明する表現
- In my current role, I’m earning $〇〇〇〇〇 annually, and I’ve led several successful projects.
(現職では年収〇〇ドルで、いくつかのプロジェクトを主導してきました)
- According to industry benchmarks, the market rate for this role is approximately $〇〇〇〇〇.
(業界の相場に照らすと、このポジションの給与はおよそ〇〇ドルです)
- I also bring additional value through my experience with [specific skills/tools].
(また、[スキル名]の経験を通じて、さらなる価値を提供できると考えています)
▶ 丁寧に交渉するフレーズ
- Would there be any flexibility in the salary offer?
(給与条件に柔軟な対応は可能でしょうか?)
- I’d love to make this work for both of us.
(双方にとって良い形にできればと思っています)
- I’m open to discussing other aspects of the compensation package as well.
(給与以外の条件についても前向きに検討したいです)
エンジニアにおける交渉ポイント|技術職ならではの視点
英語での給与交渉において、エンジニアが強調すべきは「技術的スキル+成果+市場価値」です。
強調ポイント | 例 |
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✅ 開発言語・フレームワーク | “I’m proficient in React, Node.js, and AWS infrastructure.” |
✅ プロジェクト実績 | “I led a backend migration that reduced latency by 40%.” |
✅ グローバル対応力 | “I’ve worked in international teams and managed cross-time-zone collaboration.” |
✅ GitHubやポートフォリオ | 実績を視覚的に見せられる場合は非常に効果的 |
給与交渉の成功事例(英語対応)
▶ ケース①:シンガポール企業に転職したエンジニア
- 現年収:JPY 6,500,000(日本)
- オファー:SGD 72,000(約年収740万円)
- 希望年収:SGD 80,000
- 結果:SGD 78,000で合意(給与+ビザ+住宅手当付き)
技術力と日本語対応の優位性を英語で丁寧に説明し、交渉成功。
給与交渉で避けたいNG表現(英語)
NG表現 | 理由 |
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“I need more money.” | 一方的で無礼な印象になる |
“This is not enough.” | 不満を押しつけているように聞こえる |
“I deserve more than this.” | 主観的・感情的な言い方は逆効果 |
“I have better offers elsewhere.”(without proof) | 脅しに聞こえるため注意(根拠ある場合のみ有効) |
給与以外の交渉項目も視野に
英語圏では、「Total Compensation(報酬全体)」という概念が浸透しています。以下の項目も併せて交渉対象です。
- 年次ボーナス
- リモートワークの可否
- ストックオプション・RSU(Restricted Stock Units)
- 研修費・学習支援制度
- ビザ取得支援・住宅補助・引っ越し費用
まとめ|転職時の英語による給与交渉は“ロジック+丁寧さ”で勝負
英語での給与交渉は、語学力だけでなく論理力とマナーが重要です。
相手企業にとって「この人を採用する価値がある」と納得してもらえるように、希望額・理由・成果を明確に伝えましょう。
✅ 最後に押さえておきたいポイント
- 給与交渉のタイミングは「内定提示後」が最適
- 英語では「事実・実績・市場価値」に基づいた交渉が効果的
- 一方的な要求ではなく「Win-Win」の姿勢を大切にする
- 給与だけでなく、福利厚生や条件全体で交渉するのが常識
英語での給与交渉は、“キャリアの飛躍”を叶える国際的なビジネススキルの一つです。
自信を持って、誠実に、あなたの価値を言葉で届けましょう。
ABOUT ME
人材サービス会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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