2025.04.20

エンジニアの転職における給与交渉の進め方｜適切なタイミング・成功のコツ・企業側の視点まで徹底解説

ライト

IT業界や開発職の需要が高まる中で、エンジニアの転職市場ではスキルと経験に応じた給与の見直しが重要視されています。
特に自社開発企業やSaaS、スタートアップ、外資系企業などでは、スキルやポジションに応じた「給与交渉」が一般化しており、転職成功のカギを握るポイントとなっています。

この記事では、「エンジニア転職給与交渉」というキーワードに基づき、給与交渉の適切なタイミング・企業側が評価する要素・交渉成功の伝え方・具体的な事例・注意点まで、現場目線で詳しく解説します。

Contents

なぜエンジニアは給与交渉が必要なのか？
- ▶ スキルによって市場価値に大きな差があるから
- ▶ 年収交渉で条件を提示しなければ、初期提示額が「低く抑えられる」ケースも
給与交渉のベストタイミングは「内定提示直後」
エンジニアが給与交渉を成功させる3つの要素
給与交渉の伝え方（例文）
- ▶ 転職エージェント経由で伝える場合
- ▶ 企業へ直接伝える場合（内定提示後）
給与交渉の成功事例
- ▶ ケース①：自社開発企業へ転職したバックエンドエンジニア（30代）
- ▶ ケース②：フロントエンド特化型エンジニア（20代後半）
給与交渉でやってはいけないNG行動
まとめ｜エンジニアの給与交渉は「戦略的＋誠実さ」が成否を分ける
- ✅ 最後に押さえておきたいポイント

なぜエンジニアは給与交渉が必要なのか？

▶ スキルによって市場価値に大きな差があるから

プログラミング言語やフレームワーク、インフラ、クラウド、アーキテクチャ設計など、スキル領域によって給与水準が大きく異なる
フルスタック、DevOps、テックリード、マネジメント経験などがあると、年収に反映されるべき価値が高まる

▶ 年収交渉で条件を提示しなければ、初期提示額が「低く抑えられる」ケースも

多くの企業は「前職の年収＋α」で提示するため、交渉しない＝不利な条件で決定される可能性がある

給与交渉のベストタイミングは「内定提示直後」

タイミング	交渉の可否	解説
書類選考・一次面接前	❌ 不適切	技術力・適性が評価される前の交渉は逆効果
面接中	△ 状況次第	志望動機や職務内容のすり合わせが優先
内定通知・オファー面談後	✅ 最適	企業が「採用したい」と明確に判断した段階
入社承諾後	❌ 遅い	合意後の再交渉はリスクが高い

エンジニアが給与交渉を成功させる3つの要素

① スキルと実績を可視化する

使用可能な言語・ツール（例：TypeScript、Docker、Kubernetes、AWS）
過去のプロジェクトでの成果（例：API設計、トラフィック改善、CI/CD構築）
GitHub、ポートフォリオ、Qiitaなどで実力を証明できるものがあると強い

② 市場相場を事前に把握する

OpenWork、転職ドラフト、レバテックキャリアなどの年収相場を参照
「このスキルを持つエンジニアの平均年収は〇〇万円」と示すことで納得感が生まれる

③ 希望額と理由を明確に伝える

「◯◯万円が妥当と考えています。その根拠は…」と伝えることで、企業も調整を前向きに検討しやすい

給与交渉の伝え方（例文）

▶ 転職エージェント経由で伝える場合

現職では〇〇万円の年収をいただいており、今回のポジションではより上位レイヤーの業務（設計、技術選定、マネジメント）を想定しているため、
年収としては〇〇〇万円前後をご相談いただけるとありがたいです。
スキルセットや実績から見ても、同業他社の水準に対しても妥当性があると考えております。

▶ 企業へ直接伝える場合（内定提示後）

このたびは内定のご連絡、誠にありがとうございます。御社の技術スタックや開発文化に深く共感しており、ぜひチームの一員として貢献したいと考えております。

一点、条件面でご相談させていただきたく、現在の年収や業務経験を踏まえ、年収〇〇〇万円前後でのご提示をご検討いただけますと大変ありがたく思います。
何卒よろしくお願い申し上げます。

給与交渉の成功事例

▶ ケース①：自社開発企業へ転職したバックエンドエンジニア（30代）

現年収：600万円
オファー：620万円
希望：650万円（Go + GCP + Kubernetesのスキル＋チームリーダー経験）
結果：年収650万円＋ストックオプションで交渉成立

技術力と再現性あるマネジメント経験を具体的にプレゼンしたことで、採用側も納得。

▶ ケース②：フロントエンド特化型エンジニア（20代後半）

現年収：480万円
オファー：500万円
希望：530万円（Vue.js→Reactへの移行提案と実装実績あり）
結果：510万円＋在宅勤務手当（月1万円）で調整完了

単なる金額交渉ではなく、技術的な「価値提供」として交渉した点が成功要因。

給与交渉でやってはいけないNG行動

NG例	理由
❌ 他者との比較ばかりする	「他の人はもっと高い」は説得力に欠ける
❌ 希望年収だけを伝えて根拠がない	金額に対する納得性がなければ企業側も応じづらい
❌ 感情的な交渉・圧力的な態度	技術職でもビジネスマナーが基本
✅ 技術・成果・市場価値の3軸で伝える	説得力のあるロジックが交渉成功の鍵