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内定後の給与交渉と辞退判断|希望が通らなかった場合の対応とマナーを徹底解説

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転職活動や就職活動の終盤に差しかかると、企業から「内定通知」が届き、給与や待遇の具体的な条件が提示されます。この時点で「条件が希望と異なる」と感じることは少なくありません。そこで多くの求職者が行うのが内定後の給与交渉ですが、交渉の結果が不調に終わった場合には“内定辞退”という選択肢を検討せざるを得ないケースもあります

この記事では、「内定後 給与交渉 辞退」というキーワードをもとに、交渉の進め方、辞退に至る判断基準、辞退時のマナーや伝え方、リスク回避のポイントまでを、丁寧に解説します。


内定後に給与交渉はできるのか?

結論から言えば、内定後の給与交渉は一般的に認められている行為です。企業から正式なオファー(雇用条件提示)があった段階で、提示された条件に対して希望や調整の意向を伝えることは、ごく自然なビジネスのやり取りの一環です。

ただし、交渉の仕方や伝え方を誤ると、企業からの心証を損なう可能性もあるため、丁寧な対応が求められます。


交渉の主な対象項目

項目交渉の余地
基本給業務内容や実績によっては増額交渉が可能
想定年収賞与・手当込みの総額を相談できる場合あり
交通費・福利厚生一部見直しや加算の可能性も
入社時期雇用契約の前であれば柔軟な調整が可能

交渉がうまくいかず辞退を検討するタイミング

交渉が不成立だった場合、次のような条件なら辞退を視野に入れるのも現実的な判断です。

▶ 辞退を検討すべきケース

  • 提示された給与が生活基盤を下回る
  • 現職の条件と比べて著しく低い
  • 業務内容に対して待遇が見合っていない
  • 交渉を通じて企業側の誠実さに不信感を覚えた
  • 他に条件面で優れた内定先がある

こうした状況では、給与交渉が「条件調整のため」から「選考の見極め」へと移行するため、辞退の選択も正当な判断といえます。


内定後に辞退する際の正しい伝え方(例文付き)

辞退の連絡はできるだけ早く・丁寧に・誠意をもって行うことが基本です。電話とメールを併用すると丁寧な印象を与えます。

▶ 電話での伝え方

ご多用のところ恐れ入ります。内定の件でお電話いたしました。
このたびは内定をいただき誠にありがとうございました。
給与面についてご相談させていただきましたが、最終的に自分の希望と合致せず、
誠に恐縮ではございますが、今回のご縁は辞退させていただきたくご連絡差し上げました。
ご配慮いただいたにもかかわらず、このような結果となり大変心苦しく思っております。

▶ 辞退メールの例文

件名:内定辞退のご連絡(〇〇 〇〇)

〇〇株式会社
採用ご担当者様

お世話になっております。貴社より内定のご連絡をいただいております〇〇〇〇です。

このたびは内定およびご提示いただいた雇用条件につきまして、誠にありがとうございました。
給与条件に関してご相談の機会を頂戴し、誠意あるご対応をいただきながらも、
私自身のキャリアや生活設計を踏まえた結果、誠に恐縮ながら、今回のご縁を辞退させていただきたくご連絡申し上げます。

多大なお時間とご対応をいただいたことに深く感謝申し上げるとともに、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。

敬具

〇〇 〇〇(氏名)


内定辞退時の注意点とリスク管理

注意点解説
❌ 無断辞退社会人として信頼を損なう行為。絶対に避ける
❌ 感情的な辞退理由批判的な表現は避け、建設的かつ前向きに
✅ 入社意思は明確に伝えてから交渉する「入社意欲はあるが、条件についてご相談したい」という姿勢を示す
✅ 他社と比較する際は控えめに「他社では〇〇だから」と言い過ぎると印象が悪化することも

辞退に対して後悔しないための判断軸

  • 給与だけでなく、仕事内容・働き方・成長環境を総合的に見て納得できるか
  • 5年後の自分が今の選択に納得していそうか
  • 残された選択肢(他社・現職)の可能性と比較して後悔がないか
  • 妥協ではなく「納得の上での選択」と言えるか

まとめ|給与交渉後の辞退は「戦略的キャリア判断」として前向きに行う

内定後の給与交渉は、希望と現実をすり合わせる大切なプロセスです。
その結果として辞退という選択に至る場合でも、誠実に対応し、感謝の気持ちを持って連絡すれば、トラブルや悪印象を回避しつつ次のステップへ進むことができます。

自分のキャリアに責任を持ち、納得感のある選択をすることこそが、転職活動の本来の目的です。


✅ 最後に押さえておきたいポイント

  • 内定後の給与交渉は一般的に認められているが、丁寧な対応が必須
  • 交渉が不成立なら、条件を総合的に判断したうえで辞退は正当な選択
  • 辞退時は誠実な言葉と態度で、関係を損なわずに終えることが重要
  • 辞退後は新たな選択肢に集中し、前向きにキャリアを進めよう

給与交渉の結果がすべてではありません。納得できない条件に妥協せず、誠意ある辞退を通じて、本当に自分に合った働き方を選びましょう。

ABOUT ME
ライト
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キャリアアドバイザー
人材サービス会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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