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引き抜き時の給与交渉を成功させる方法|交渉の進め方・適切な伝え方・注意点を徹底解説

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キャリアを積んでいく中で、他社からの「引き抜き(ヘッドハンティング)」の打診を受けることがあります。
これはあなたのスキルや実績が評価されている証でもありますが、引き抜きに応じるかどうかを判断する際に重要となるのが「給与交渉」です。

この記事では、「引き抜き 給与交渉」というキーワードをもとに、引き抜き時に給与交渉を行う際の考え方・交渉の進め方・伝え方・注意点・成功のポイントを詳しく解説します。


引き抜きとは?なぜ給与交渉が発生するのか

引き抜きとは、現在の勤務先に在籍しながら、別の企業からスカウトを受け、転職の打診を受けることを指します。
このようなケースでは、多くの場合**「今より好条件(高年収・役職・待遇など)を提示する」ことが前提**となっているため、給与交渉の余地が大きくなる傾向があります。


引き抜き時の給与交渉が重要な理由

理由内容
✅ あなたに「選ぶ権利」がある現職を辞めるリスクを負うため、対価が見合うかどうかは重要
✅ 相手も即戦力として期待している通常より好条件が提示されやすい
✅ 年収だけでなく、待遇・役職も含めて交渉できる長期的なキャリア設計に関わる判断材料となる

引き抜き時に給与交渉を行う最適なタイミング

  1. 初回オファーの提示後(条件明示時)
  2. 内定通知を受け取る前後
  3. 「承諾の前」に必ず交渉を済ませる

引き抜きの場合、「給与はどうなるか?」という点を早い段階で確認したくなるものですが、具体的なポジションや役割が明確になってからが交渉の適切なタイミングです。


引き抜き時の給与交渉で伝えるべき3つのポイント

✅ 1. 現職の年収と比較して、希望年収を提示する

  • 現在の年収がいくらなのか
  • 転職に伴うリスクや期待値を踏まえて、どの程度の上乗せが必要か

目安としては、現年収の15〜30%増をベースに交渉するケースが多いです。


✅ 2. 希望額に対する理由・根拠を明確にする

  • 現在の職務内容と成果
  • 移籍後に期待される役割(マネジメント、事業立ち上げなど)
  • 市場価値や業界相場(doda、OpenWorkなど)

「このスキル・ポジションであれば相場は○○万円です」といった客観的な裏付けを提示することで説得力が増します。


✅ 3. 年収以外の条件も交渉する

  • 賞与(インセンティブ)の有無・支給タイミング
  • ストックオプション、退職金制度
  • 昇給・評価制度の透明性
  • 働き方(リモート勤務可否など)

単に「年俸額」だけでなく、トータルでの待遇・働きやすさも含めて交渉の材料とすることが重要です。


給与交渉の伝え方(例文)

「御社からご提案いただいているポジションについて、大変魅力を感じております。
そのうえで、現在の年収が○○万円であること、また転職によるリスクや新たに担う責任の重さを鑑み、
年収○○万円程度をご検討いただけますと大変ありがたく存じます。
あくまで希望ではありますが、御社の制度に合わせて柔軟にご相談させていただければと思っております。」


引き抜き時の給与交渉での注意点

注意点内容
📌 現職の年収を正確に把握しておく手取りではなく「総支給額+賞与」の年収ベースで伝える
📌 強気になりすぎない自分が「選ばれている立場」として驕ると、印象を悪くする可能性も
📌 口約束にしない条件は必ず書面(内定通知書・雇用契約書)で確認する
📌 現職に交渉材料として利用しない引き抜きを理由に「現職の引き留め材料」に使うのはトラブルの元

引き抜き時の給与交渉メールの例文

件名:給与条件についてのご相談

○○株式会社 人事ご担当者様

お世話になっております。○○と申します。
このたびは貴重なご提案をいただき、誠にありがとうございます。

御社でのポジションについて強く関心を持っておりますが、
一点、年収に関してご相談させていただければと存じます。

現職では年収○○万円をいただいており、転職による生活面・キャリアリスクを考慮のうえ、
年収○○万円程度をご検討いただけますと幸いです。

あくまで希望ベースではございますが、ご判断に沿って柔軟に対応させていただきたく存じます。

ご多忙のところ恐縮ですが、ご確認のほど何卒よろしくお願いいたします。


まとめ|引き抜き時の給与交渉は“チャンス”でもあり、“見極め”のタイミング

引き抜きの話は、あなたの能力と実績が評価された証です。
その分、転職にともなうリスクや期待される成果も大きくなるため、給与を含む条件面は十分に納得がいくまで交渉すべきです。


✅ 最後に押さえておきたいポイント

  • 引き抜き時は、通常の転職よりも好条件交渉がしやすいタイミング
  • 現職年収+成果+業界相場を根拠に、具体的な希望額を伝える
  • 交渉は「柔らかく、論理的に、誠実に」伝えることが成功のカギ
  • 年収だけでなく、賞与・昇給制度・福利厚生も含めて交渉する
  • 書面での確認を忘れず、条件面での誤解を防ぐことが重要

引き抜きによる転職は、あなたのキャリアを次のステージへと押し上げる好機でもあります。
納得できる条件で新たなスタートを切るためにも、給与交渉は正しく、丁寧に、戦略的に進めていきましょう。

ABOUT ME
ライト
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キャリアアドバイザー
人材サービス会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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