給与交渉で内定取り消しになることはある?注意点とリスクを回避する伝え方を解説
転職活動や就職活動の最終段階で重要なステップとなる「給与交渉」。
希望に沿った条件で入社するためには避けて通れないものですが、時に「強気で交渉したら内定取り消しになるのでは?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「給与交渉 内定取り消し」というキーワードをもとに、給与交渉が内定取り消しにつながる可能性の有無と、安全に交渉を進めるためのポイント、実際の伝え方、企業側の視点について詳しく解説します。
給与交渉で内定取り消しになることはあるのか?
✅ 原則として、給与交渉“だけ”で内定が取り消されることは ほとんどありません。
企業側も、給与や待遇に関する相談があることは織り込み済みであり、交渉自体が内定取り消しの直接的な原因になるケースは非常にまれです。
ただし、交渉の内容や態度によっては信頼を損ね、結果として内定辞退や撤回につながる可能性があるため、慎重な対応が求められます。
給与交渉が内定取り消しにつながる3つのリスクパターン
リスクのあるケース | 理由・企業の受け止め方 |
---|---|
❌ 高圧的・強気すぎる交渉態度 | 「協調性がない」「扱いづらい」と判断される |
❌ 相場や実力とかけ離れた高額な希望額 | 「自社の文化に合わない」「不当な要求」と見なされる |
❌ 内定承諾後に突然交渉を始める | 「信頼関係を壊された」と感じられ、白紙撤回されることも |
内定取り消しのリスクを回避する給与交渉のポイント
✅ 1. 交渉のタイミングは「内定通知直後~承諾前」
給与交渉は、条件提示を受けた後〜入社承諾前が最適です。
このタイミングであれば、企業も柔軟に対応しやすく、話し合いとして受け止められます。
✅ 2. 希望年収には「根拠」を添える
単に「もっと欲しい」という主張ではなく、以下のような客観的な根拠を提示しましょう。
- 現職の年収・手取り実績
- 担当する予定の業務の責任範囲
- 自身のスキル・資格・実績
- 業界や職種の平均相場(dodaなど)
✅ 3. あくまで「相談スタンス」で伝える
要求や指示口調ではなく、“ご相談”という形で伝える姿勢が大切です。企業に柔軟な判断を委ねることで、交渉も円滑になります。
給与交渉の正しい伝え方(例文)
▶ 面談・電話で伝える場合:
「このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
業務内容や貴社のビジョンに魅力を感じており、入社を前向きに検討しております。そのうえで、給与について一点ご相談がございます。
現職での経験やスキル、また業界相場を踏まえ、年収として○○万円程度をご検討いただけると幸いです。
あくまで希望であり、貴社のご判断に沿って柔軟に対応させていただきます。」
▶ メールで伝える場合:
件名:雇用条件に関するご相談
○○株式会社 採用ご担当者様
お世話になっております。○○と申します。
このたびは内定をいただき、誠にありがとうございました。御社の業務内容に強く惹かれており、入社を前向きに検討しております。
そのうえで、提示いただいた給与について一点ご相談させていただければと存じます。
私のこれまでの職務経験、スキル、また現職の待遇および業界相場などを踏まえ、
年収○○万円程度をご検討いただける余地がございましたら幸いです。ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
内定取り消しを防ぐための心構え
- 企業の立場を尊重し、交渉の余地があるかを見極める
- 希望額を固執せず、トータル条件(福利厚生、勤務地など)も視野に入れる
- 感情的にならず、誠実で冷静な対応を心がける
- 返答がない場合も丁寧にフォローし、焦らない
まとめ|内定後の給与交渉は可能。ただし“やり方”を間違えると内定取り消しのリスクも
給与交渉は、正しく行えば自身の価値を適正に評価してもらう絶好の機会です。
しかし、やり方を誤ると、企業との信頼関係を損ねてしまい、内定取り消しという最悪の事態にもつながりかねません。
✅ 最後に押さえておきたいポイント
- 給与交渉は「内定通知直後~承諾前」に行う
- 強圧的・非現実的・承諾後の交渉はNG
- 希望額には必ず「根拠」と「柔軟な姿勢」を添える
- 要求ではなく「相談」として丁寧に伝えることが大切
- 給与以外の条件や長期的な成長機会も含めて総合判断を
給与交渉は、“賢く・誠実に”行うことで、より良いスタートを切るための大切な準備です。
相手に敬意を払いながら、自分の価値を正しく伝えられる交渉を心がけましょう。